探偵業界への転職・参入
探偵として生きていく

ページ更新日：2023/6/4

私の探偵業界の役職を紹介すると「①探偵社の経営者」「②探偵学校の校長」「②ガル代理店統括本部役員」になります。

複数の雑誌などで執筆をしていることからも、「探偵になりたい（探偵社へ就職・転職したい）」「探偵社を独立開業したい（探偵業界へ新規参入を考えている）」といった方々からのお問い合わせを多く頂いています。
また、浮気調査などをご依頼された方が、今は離婚を選択されないけれど、不倫が継続される可能性が高い為、今後は自分なりに調査をして不貞行為が認められた場合は証拠を撮影したいと希望される方も少なくありません。

最近では、「クロステイル」や「探偵が早すぎる」などといった探偵物のテレビドラマをご覧になって探偵の仕事に興味をもたれたという方もいらっしゃいます。

ガル探偵学校概要

探偵は依頼人に代わって証拠や情報を集める調査代行業

依頼元が法人や企業であれ、個人であれ、本来であれば依頼人自身が行う証拠収集や情報の入手を、依頼人に代わって行うのが探偵の主な仕事です。

そういった意味では弁護士さんも同じで、代行業であるからこそ「弁護士」は「法定代理人」と呼ばれることから、探偵業は調査代行業であり探偵は調査代理人とするのが正しい表現なのかもしれません。

どのような人が探偵に向いているか？

探偵学校の入校志望者や独立開業を希望される方から、「どういった人が探偵に向いていますか？」「私は探偵としてやっていけるか不安です。」などといったことを聞かれることは多いのですが、長年にわたって1000人を優に越える方々に探偵業や調査術を教えてきました私でも、誰が探偵に向いているかすぐにはわかりません。

まず最初に、探偵の仕事で思い違いをされることが多いのは、探偵の仕事を続けていく上で格闘技や武道などの経験を含め「優れた体力や腕力が必要ではないか？」と思われがちですが、体力はあるに越したことはない程度で、必須項目ではありません。

探偵にとって必要なのは探偵物の映画や小説であるような派手なカーチェイスや悪人との格闘といった非現実的な能力ではなく、万が一にもそのような事態に陥らないための危機管理や危険察知能力が要求されます。
そもそも、カーチェイスや格闘になった時点で、探偵としての仕事は失敗です。

そして最も重要なのは、探偵の仕事をしていく中で「探偵の仕事が好きであるか？」「探偵の仕事が面白いと思えるか？」という心の部分です。

好きこそものの上手なれと言いますが、探偵業務が好きになり面白いと思える方は、どれだけ不器用で運動能力が劣っていると思えるような方でも、3年や5年後の探偵としての能力は優れたものになっているに違いありません。

社会情勢や法律の変更により、探偵業務に必要な法律知識や調査術・調査機材の知識は変更点に適用すべく、変えていかなければいけません。
変更に鈍感な探偵は取り残され、大きな失敗をしてしまう結果に繋がります。

探偵社に必要な探偵に、依頼人に求められる探偵社であること

探偵社にとって重要な探偵とは、失敗しない探偵に尽きます。
120点の調査に拘るあまり、たまに失敗をしてしまう探偵と、90点の調査を安定して継続できる探偵とは比べるまでもなく後者が優れた探偵であるといえます。

探偵にとっては多くの調査依頼の中のたった１つの調査であるかもしれませんが、依頼人にとっては人生や社運を左右する重大な事案であることを軽く考える探偵は探偵に向いていませんし、探偵社に必要な人材であるとは思えません。

技術的なことや知識は訓練や勉強することによって、いくらでも向上するのは可能でしょうが、本人の資質や性根という部分は教えて変わることは難しいことから、探偵社にとって不必要な人材とみなされる可能性があります。
また依頼人からしても、良い探偵であるとはいえないでしょう。

私立探偵として独立開業を目指そうとしている方は、多くの方々から求められ認められる探偵社であらねばなりません。
趣味で探偵の真似事をしているだけであれば、タダ同然の調査費用なら問題ないかもしれません。
しかし、探偵社として健全な運営をしていくには、優れた調査員が必要不可欠であり、社員を食べされていかなければなりません。

探偵社の健全運営には安定した調査依頼が必要であることを言うまでもありません。
多くの依頼人から求められる探偵社でなければいけませんし、弁護士さんからの支持を得られる探偵社でなければいけません。
そこに至るには何が必要であるかを考え、努力できる人が生き残れるのです。

探偵の必要スキル

ここでは探偵社への入社時ではなく、探偵を続けていく過程で必要となっていくであろう項目をご紹介します。
少しの努力や業務をしていくうち身についていくことばなりですので、難しく考えなくても大丈夫な事ばかりです。

• パソコンスキル（ネット知識）
• 調査機材に関する知識
• 業務に関する法律知識（民法・刑法）
• 素早く駐車するなど、車の運転スキル
• 二輪車の運転スキル（自動二輪の免許は取得した方が良い）
• とりあえず調べてみるという習慣
• 諦めない忍耐力
• 新しいものを取り入れようとする探求心
• 話術

※ 入れ墨やタトゥーなどは調査に支障がでる可能性があり、弊社では入社をお断りしています。

探偵として独立開業する

探偵として食っていく上で、独立開業を目指すという方法も当然あります。
探偵社オーナーとして経営者になるということです。

探偵業は調査をするという意味では技能職に該当するでしょうが、ビジネスという支店では紛れもないサービス業です。

ですので、ご自身が調査に自信がある場合でも、一人では満足できる調査はできません。
最低でも調査のサポートをしてくれる人員が必要となります。
調査に自信がない場合は、最初から熟練の調査員をスタッフとして迎えるか、探偵業界で横の繋がりをつけて、調査を担当してくれる方を探す必要があります。

会社を経営する以上、営業スキルが必要なことは言うまでもありませんが、探偵業は営業スキルだけで会社が成り立つことはありません。
商品である調査がしっかりしたものであることが大前提です。

フリーランスの探偵という選択

他の探偵社へ依頼のあった調査の調査を請け負うというフリーランス的な立場も可能です。
フリーランス的立場の探偵は、一社だけでなく複数の探偵社の下請けをするというのが一般的です。

この場合、探偵業法に抵触しないよう、探偵業の届出を行う必要があります。
探偵業法における該当条文は以下の通りです。

探偵業務の実施に関する規制 探偵業法 第九条
２ 探偵業者は、探偵業務を探偵業者以外の者に委託してはならない。

探偵業の届出件数が6000件以上という実態に伴わない数になっているのは、フリーランスや調査の下請けをしている個々の調査員的立場の探偵それぞれが、個々に届出をしなければいけないという法律になっているからです。

また、下請けの探偵社を使う時には、予め依頼人にその旨を伝え、どの探偵業者に委託するのか書面にて伝える義務があります。
探偵業法における該当条文は以下の通りです。

重要事項の説明など
探偵業法 第八条
探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該依頼者に対し、次に掲げる事項について書面を交付して説明しなければならない。
六 探偵業務の委託に関する事項

ですので、常に下請けの探偵社を使っている探偵社は予め膨大な数の下請け探偵社が記載された調査契約書を使用していることは珍しくありません。
そうしなければ、下請け探偵社が見つかった時点で依頼人に下請け探偵社の情報を伝えるという、信用を落とすような連絡をしなければならないからです。

フリーランスの探偵としてやっていくのであれば、元請け探偵社に下請け探偵社として登録し、契約書の委託先探偵社欄に追加して貰えば良いのです。

腕の良い探偵と認めてもらえれば優先的に仕事を回してくれるでしょうから、リスクなく調査料金が入るといえます。
調査が下手であれば他の下請け探偵社に仕事を回されるだけでしょう。

三重県の探偵ニュース 筆者紹介

探偵 矢橋克純

探偵社ガルエージェンシー伊勢湾・三重・名古屋駅西代表
ガル探偵学校名古屋校校長
ガルエージェンシー代理店統括事業部

出演テレビ番組多数
ラジオ番組コメンテイター、各種雑誌にて連載を執筆中

地域に根を張った探偵・興信業務を行い、東海・近畿地区には独自のネットワークが確立されており、特に三重県内での調査には絶対の自信があります。

探偵社概要

交通アクセス（四日市市城東町17-33）

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